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相続・遺言書作成・成年後見制度

相続とは

 相続とは、人が死亡することにより、その亡くなった人(「被相続人」といいます。)と一定の親族関係にある人(「法定相続人」といいます。)が被相続人の財産に属する一切の権利義務を承継することをいいます。

 相続は、人が死亡したときに開始しますので、相続の手続きをしているかどうかは関係ありません。遺産となる不動産や預貯金の名義変更が完了していない間は、その遺産はとりあえず法定相続人全員の共有のものとみなされますので、法定相続人が数人いる場合には、そのうちの一人の意思表示だけでは手続きをすることはできません。

 そのため、金融機関は被相続人の死亡を知ったときに、一部の相続人が他の相続人に無断で現金を引き出すことのないようにその口座を凍結します。

 このように、被相続人の戸籍謄本や除籍謄本、法定相続人全員の戸籍謄本や住民票によって真正な法定相続人であることを証明し、実印での押印と印鑑証明書の提出によって全員が合意したことを証明してはじめて登記名義の移転や預貯金の払戻し等を受けることができます。

 被相続人が死亡した直後に被相続人のキャッシュカードを使って一部の相続人が銀行から多額の現金を引き出すことがありますが、相続人全員の意向が分からなかったり、相続分が判明していない場合には、後日紛争になることも多く、注意が必要です。